経口避妊薬について正しく理解をしておきましょう
経口避妊薬は一般的にはピルとも呼ばれていますが、おもに女性が男性との性交渉の際、希望しない妊娠を防ぐために使用されています。
経口避妊薬にはプロゲストーゲン(黄体ホルモン)とエストロゲン(卵胞ホルモン)と呼ばれる、2種類のホルモン剤が含まれており、正しく服用することによって妊娠を防ぐことができます。
服用方法は一般的に、1日1錠を毎日連続して21日間飲み続け、その後は7日間の休薬期間を入れるというように行います。
そのため薬局などで購入をする際には、一箱21錠入りというのが一般的となっています。
しかし中には休薬期間の7日間に服用するための偽薬も用意されており、28錠になっているというものもあります。
これは休薬期間が終了する7日以降に、再び服用を開始するということを、忘れるのを防ぐためでもあります。
経口避妊薬を正しく服用し続けると、卵巣が休んだ状態となって排卵が起きないために、妊娠を防ぐということができます。
またプロゲストーゲンやエストロゲンは子宮の内膜にも作用し、たとえ排卵が起きて受精をしたとしても、肝心の着床ができ難いという状態にしてくれます。
その他にも子宮の入り口で、精子が子宮内に入って行けないようにするという働きもあり、妊娠を防ぐ効果をより高めて確実なものとしています。
実際の経口避妊薬の服用による避妊効果はというと、正しく服用を行った場合には100人中ほぼすべての人が避妊に成功をしており、1日でも飲み忘れてしまったという場合には、およそ5%の人が避妊に失敗をしています。
ですから正しい服用方法を守りさえすれば、高い避妊効果を得ることができると言えます。
また経口避妊薬には妊娠を防ぐということ以外にも、さまざまな副効用があります。
例えば月経に伴う月経痛などのトラブル改善や、ホルモンバランスの変化によるニキビなどの改善、子宮体ガンなどのリスクを軽減させるといった効果などがあります。
ただし避妊以外の目的で服用するに際しては、事前に医師などと相談をすることが大切となります。